1.桧へのこだわり
桧を骨組みにする理由
■日本書記に記された理想の木材「桧」
日本書記には「杉と楠(クスノキ)は船に、桧は宮殿に、槙(マキ)は棺に使いなさい」と書かれています。桧は古くから建築材として最適・最高であることが知られていたのです。
事実、日本では桧が法隆寺や伊勢神宮をはじめとした神社仏閣などで、神聖な木として使われてきました。能楽や歌舞伎で使われる「桧舞台」も、言葉通り桧が使われています。
桧は硬くて丈夫であり、狂いの少ない木材です。もともと能舞台は屋外にあったので、桧のこうした特長を活かし使われていて、舞台の材質として桧を超えるものはない、とまで言われています。
古くから貴重な建築材として「ハレの舞台」に使われてきた桧。
杉森建設は創業以来、構造(土台・柱)に桧を使ったこだわりのある家造りをしております。
■長寿命へのこだわり
家の寿命というと鉄やコンクリートの方が耐久性がありそうですが、実は桧ほどの長きにわたる耐朽性はありません。
桧は伐採されてから200年間は強くなり、その後1000年かけて徐々に弱くなると言われています。
実際に、桧で建てられた世界最古の木造建築である法隆寺は、1300年経った今も立派に維持されています。このことから現在法隆寺で使われている木は、伐採されたときとほぼ同じ強度と言えます。
伐採されることは桧にとって第一の生命を絶つことになりますが、建物に使われた時から第二の新しい生命が宿り、何百年もの長い歳月を生き続ける力を持っているのです。
耐久性や保存性が世界最高レベルの木材である桧。
ぐんぐん強くなる桧に守られて、桧の家は歳月を超えて生き続けます。
■耐久性へのこだわり
桧に含まれる香り成分「フィトンチッド」には、自らを病害虫から守る殺菌効果があります。
「桧の森には鳥が来ない」と言われますが、桧が有する防虫効果によって鳥の餌となる虫たちがほとんど見当たらないからです。
桧にはカビやダニの発生を抑制する働きもあることから、まな板や弁当箱の材料として使われています。また、油分があり水にも強いので、桧風呂や風呂桶としても使われるほど耐久性がある木材です。
湿気による腐朽とシロアリの食害に強いことから、杉森建設では桧を土台と柱に標準仕様として使っております。
■強度へのこだわり
尾根などの過酷な環境で育つ桧は、ゆっくりと時間をかけて成長していきます。その分、年輪の幅が密になり高い強度と弾力性がある木になります。
また、狂いや割れが少ないため、非常に建材に適した木材です。
4 つ の こ だ わ り